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【新聞掲載】代表理事田原祐子の記事が日本経済新聞に掲載されました

代表理事田原祐子の記事が2026年6月23日付け日本経済新聞に掲載されました。


<田原祐子より>

2026年6月23日付け、日本経済新聞の「私見卓見」コーナーに、私の寄稿が掲載されましたので、慎んでお知らせ申し上げます。(31ページの「経済教室」Analysis、左上)


タイトルは、

「現場の暗黙知を『組織知』に」です。


いま、多くの企業がAIやDX、人事システム、スキル管理、人的資本開示などに取り組んでいます。しかし、どれほど優れたシステムを導入しても、現場の実務がなかなか変わらず、経営が期待するほど、組織全体の生産性や人材育成につながっていません。


その背景には、私は長年、ある本質的な課題があると感じてきました。それは、現場に蓄積されている暗黙知が、個人の経験や勘に依存したままになっており、組織として再現可能な「組織知」になっていないということです。


たとえば、優秀なベテラン社員は、業務の手順だけでなく、

「どこを見て判断しているのか」「どのタイミングで違和感に気づくのか」「何を基準に優先順位を決めているのか」「顧客や現場の変化を、どう読み取っているのか」

といった、言語化されにくい知見を持っています。


ところが、これらはマニュアルには書かれていないことが多く、本人も自覚していない場合があります。そのため、若手や後任ところが、これらはマニュアルには書かれていないことが多く、本人も自覚していない場合があります。そのため、若手や後任者は、同じ業務を担当しても、なかなか同じ判断ができません。

者は、同じ業務を担当しても、なかなか同じ判断ができません。


AI時代になれば、この問題はさらに重要になります。

なぜなら、AIは業務を効率化する一方で、私たち人間が「何を問い、何を判断し、何を良しとするのか」という基準を持っていなければ、AIの答えを正しく使いこなすことができないからです。


つまり、これからの企業に必要なのは、「単なる業務プロセスの見える化」ではありません。


業務の背景にある「判断、着眼点、経験則、違和感の察知、顧客理解といった暗黙知を構造化」し、「組織として共有・活用できる知」に変えていくことです。


※最も重要なことは、暗黙知を形式知化・言語化・構造化し、社内のナレッジベースや社内AIの中に、教師データとして蓄積。これらを、「教育」や組織における「学習」に活用し、更新・進化することです。


そして、まさに、これこそが、生成AIのファルシネーションを予防する、人間中心のAI、ヒューマン・イン・ザ・ループ(Human in the loop)「知の循環」です。


私は今回の記事で、企業のアーキテクチャ(構造)を、大きく4つの階層で捉える考え方を提示しました。


第1階層は、現場の実務第2階層は、マネジメント第3階層は、事業・拠点第4階層は、経営です。現場の暗黙知を起点に、業務をモジュール化し、判断や着眼点を可視化して、マネジメントや事業、経営へとつなげていく。その積み重ねによって、個人に閉じていた知が、組織全体の知的資本へと進化していきます。


人的資本開示やコーポレートガバナンス・コードへの対応も、単なる制度対応や項目チェックでは十分ではありません。本当に重要なのは、企業の中にある人の知恵や経験を、どのように価値創造につなげているのかを説明できることです。


そのためには、現場を起点にした「企業のオペレーティングシステム」の再設計が必要だと考えています。


AIやシステムは、これからますます進化していきます。しかし、その力を最大限に活かすためには、企業の中に眠る暗黙知を掘り起こし、構造化し、次世代に継承し、さらに新たな価値創造へとつなげていく仕組みが欠かせません。


私はこれまで、暗黙知を形式知化するメソドロジー、フレーム&ワークモジュールを考案し、現場の暗黙知を可視化し、組織知へと変えていく取り組みを続けてきました。

AI時代だからこそ、改めて問われるのは、人間の知とは何か。企業は、その知をどのように育て、活かし、未来へつなげていくのか。


その問いに、これからも実践と研究の両面から向き合っていきたいと思います。


ぜひ、日経新聞「私見卓見」欄をご覧いただけましたら幸いです。


※以下Web版は会員限定の記事になります。

 
 
 

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